日本語の基本文型
日本語は三つの基本文型からできている
(日本語の)文は様々な言葉をつなぎ合わせて、できています。
(例) 田中さんは きのう ラーメンを 食べました。
の ↑ ↑ ↑ ↑
の 言葉(成分)1 言葉2 言葉3 言葉4
日本語の最大の特徴は述語が最後に来ることです。
(例1)田中さんは ラーメンを食べました。(動詞の述語)
(例2)浅草の街は とても にぎやかです。(形容詞の述語)
(例3)田中さんは 日本語の 先生です。(名詞の述語)
動詞(例1)、形容詞(例2)、名詞(例3)、の三つが述語になります。
●例1を動詞文(動詞述語文)、
●例2を形容詞文(形容詞述語文)、
●例3を名詞文(名詞述語文)、
と言います。
日本語は< 補語 + 述語 >の文からできている。
補語とは
上記のように、日本語は三つの述語文からできています。
しかしながら、「田中さんは食べます」
といった、述語だけでは きれいな文はできません。
①何を食べるのか → 夕飯を食べます。
②どこで食べるのか → 家で食べます。
③誰と食べるのか → 家族と食べます。
のように、様々な言葉を加えていって、文を作ります。
●田中さんは 家で 家族と 夕飯を 食べます。
お (補語1) (補語2) (補語3)
このように述語に意味を加えていく言葉を
補語と言います。
そこで、日本語は < 補語 + 述語 >から
できているとも言えます。
必須補語 と 副次補語
●(例1)田中さんは 飲みました。
●(例2)田中さんは コーヒーを 飲みました。
(例1)の「田中さんは 飲みました。」という文を聞いたとき、私たちは
「何を」飲むんですか?と聞きたくなります。
「何を」という情報が無意識のうちに足りないと感じます。
(例2)の「田中さんは コーヒーを 飲みました。」という文を
聞いたときは、この文に何かが足りない、とは感じません。
「いつ?」「どこで?」「誰と?」といった情報がほしい、とは
特別な場合以外思はないでしょう。
●(例3)田中さんは 日曜日に スタバで 王さんと コーヒーを 飲みました。
そこで「コーヒーを」は絶体必要だと感じるので、必須補語と呼びます。
「日曜日に」 「スタバで」 「王さんと」は、
必ずしも必要な情報ではありませんから、副次補語と言います。
時間、場所、原因、目的、場面・・・などは
最小限意味のわかる基本文に いろいろな状況を加えている言葉だ、
とも言えます。
こうした副次補語を「状況語」と呼んだりもします。
日本語の基本文型とは<必須補語+述語>である
●田中さんは 飲みます。
「田中さんは飲みます。」と聞いたとき、
「えっ、何を?」と不足を感じてしまいます。
これは「動詞、飲む」が、「何を」を要求しているからだ、
とも言えます。
●田中さんは コーヒーを 飲みます。
という文には、不足を感じません。
「飲む」という述語(動詞)には必ず「何を」という
(必須)補語が必要です。
文型とは<必須補語 + 述語 >である、
と言われる理由は ここにあります。
日本語の基本文型
日本語に、どんな基本文型があるのかは、
研究者によって、違います。
おおよその基本文型が下の表です。
述語の種類 | 基本文型 | 例文 |
名詞 + だ | (1)(主体)が、~。 | (私が)学生だ。 |
イ形容詞 | (2)~が、~。 | 母がやさしい。 |
(3)~が、~に~。 | 作家が言葉に詳しい。 | |
ナ形容詞 | (4)~が、~。 | 子供が元気だ。 |
(5)~が、~に~。 | 学生が勉強に熱心だ。 | |
動詞 | (6)~が、~。 | 雨が降る。 |
(7)~が、~を~。 | (私が)コーヒーを飲む。 | |
(8)~が、~に~。 | 犬が子供にかみつく。 | |
(9)~が、~と~。 | 子供が友だちとけんかする。 | |
(10)~が、~を~に~。 | 教師が日本語を学生に教える。 |
この表を見ると、「助詞」は
文を作るうえで、とても大切な役割を担っていることがわかります。
「補語」とは、<名詞+助詞>の部分とも言えますね。
そこで、日本語の基本文型は
<助詞と述語の組み合わせ>である、とも言えます。
「みんなの日本語」の文型提出の順序
「みんなの日本語」は 文型シラバスのテキストです。
シラバスとは 簡単に言うと学習項目のことです。
1課ごとに、勉強すべき文型が3っつぐらいあります。
1課学ぶごとに、わかる文型が増えていきます。
1課ごとに、日本語の基本文型である
<助詞と述語の組み合わせ>を
順を追って学んでいけるように
提出順序が組まれているのがわかります。
その、文型の提出される順序はというと
「やさしいものから難しいものへ」です。
(ここでは誰にとってやさしいのかは、おいておきます)
第1課~第4課→ 名詞文
第5課 → 動詞文、上記の表の例文(6)
第6課 → 動詞文、上記の表の例文(7)
第7課 → 動詞文、上記の表の例文(10)
第8課 → 形容詞文
「みんの日本語」のような文型シラバスのテキストは
このように、基本文型を積み上げていきます。
ではではニゴでした。