~中(ちゅう・じゅう)
例 ⇒ 午前中(ちゅう)・今日中(じゅう)
*どんな時に「~ちゅう」と読み、
どんな時に「~じゅう」と読むのか、
その使い分けは
はっきりとは解明されていません。
また、個人差、地域差も大きい項目です。
*ここでは「~ちゅう」「~じゅう」の使い分けの
「まとめ」をまず、記します。
次に、
そのまとめの順番通りに
より詳しい内容を記載していきます。
~中(ちゅう・じゅう)のまとめ
Ⅰ. ~中(ちゅう)と読むもの
(1)数詞 + 中(ちゅう)
例 : クラスの15人中(ちゅう)8人までもが風邪で欠席した。
(2)物を表す名詞 + 中(ちゅう)
例 : 空気中(ちゅう)に花粉が舞っている。
(3)期間を表す名詞 + 中(ちゅう)
例 : 午前中(ちゅう)に電話します。
*中(じゅう)と読む例があります。
例 : 今年中(じゅう)、きょう中(じゅう)、あす中(じゅう)・・・
(4)状態を表す名詞(在) + 中(ちゅう)
例 : 彼は在学中(ちゅう)に司法試験に合格した。
(5)動きのある名詞 + 中(ちゅう)
例 : 食事中(ちゅう)はテレビをつけない。
Ⅱ. ~中(じゅう)と読むもの
(1)範囲や場所を表す名詞 + 中(じゅう)
例1 : 部屋中(じゅう)探したが、見つからなかった。
例2 : その核実験に対して世界中(じゅう)から非難の声が上がった。
(2)時を表す名詞 + 中(じゅう)
例 : 昨夜は一晩中(じゅう)寝ないで勉強した。
まとめは以上です。
*次に少し詳しく見ていきましょう。
Ⅰ. ~中(ちゅう)と発音するもの
(1)数詞 + 中(ちゅう)
意味 : 「~のうち」
例1 : このバナナは10本中(ちゅう)2本が腐っていた。
例2 : 中村君は参加者100人(ちゅう)中第一位でした。
例3 : 十中(ちゅう)八九間違いありません。
(2)物を表す名詞 + 中(ちゅう)
意味 : 「~のなか」
例1 : 土中(ちゅう)にはたくさんの微生物がいる。
例2 : 空気中(ちゅう)に含まれる酸素の割合は20%です。
例3 : このカメラは水中(ちゅう)でも撮ることができます。
例4 : 五里霧中(ちゅう)。
意味:5里先(約20キロメートル四方)までが
霧に包まれているため、何も見えない状態。
そこから
「先の見通しが立たない」
「迷って判断がつかない」などの意味を表す。
例:リーマンショックでわが社は五里霧中の状況に陥った。
(3)期間を表す名詞 + 中(ちゅう)
意味 : 「~の終わりまでに」
例1 : 夏休み中(ちゅう)に本を10冊読むつもりです。
例2 : 午前中(ちゅう)に電話します。
例3 : このレポートは今週中(ちゅう)に出してください。
*中(じゅう)と読む例があります。
例 : 今年中(じゅう)、きょう中(じゅう)、あす中(じゅう)・・・
例1 : 今年中(じゅう)に引っ越したいと思っています。
例2 : きのうの宿題は今日中(じゅう)に出してください。
例2 : この問題は明日中(じゅう)に解決できるはずです。
(4)状態を表す名詞(在) + 中(ちゅう)
意味 : 「~のあいだ」
例1 : 幸いにも火事は家族が不在中に起こったので、皆無事だった。
例2 : 彼女は在学中にモデルデビューを果たした。
(5)動きのある名詞 + 中(ちゅう)
意味 : 「今~しているところ」「~の最中」
例1 : 会議中(ちゅう)ですから、あとでもう一度連絡してください。
例2 : 試験中(ちゅう)は携帯電話の電源を切ってください。
例3 : 走行中(ちゅう)のバスの窓から手を出さないでください。
例4 : この道は工事中(ちゅう)で通れません。
例5 : 田中先生は授業中(ちゅう)ですから、
あと10分ほど待っていてください。
例6 : この食堂はまだ準備中(ちゅう)だ。
例7 : 仕事中(ちゅう)は たばこを控えてください。
その他の例 : 使用中、電話中、営業中、出張中、冷房中・・・
Ⅱ. ~中(じゅう)と発音するもの
(1)範囲や場所を表す名詞 + 中(じゅう)
意味 : 「その範囲は全部、その場所全体」
例1 : 彼女は部屋中(じゅう)を見まわし、
誰もいないのを確認してから言った。
例2 : お祭りで町中(じゅう)が大賑わいです。
例3 : 甲子園出場が決まり、学校中(じゅう)が大騒ぎとなった。
例5 : このうわさは会社中(じゅう)に広まってしまった。
例6 : このウイルスは世界中(じゅう)に蔓延してしまった。
例7 : 定年後は日本中(じゅう)の温泉を巡ってみたいものだ。
例8 : 地震で東京中(じゅう)の交通が混乱している。
(2)時を表す名詞 + 中(じゅう)
意味 : 「~のあいだずっと」
例1 : ここは一年中(じゅう)蒸し暑いんですよ。
例2 : 彼女は失恋して一晩中(じゅう)泣いていた。
例3 : 昔はどの店も年中(じゅう)無休だったものです。
例4 : 雨は今週中(じゅう)降り続くでしょう。
例5 : 冬休み中(じゅう)ずっとアルバイトをしていた。
*午前中は(ちゅう)と読みます。
例6 : 午前中(ちゅう)は家にいません。
次回は
1「どうして午前中は言えるのに、午後中は言えないのか」
2(例1)来週中にレポートを出してください。
(例2)来週までにレポートを出してください。
(例1)と(例2)はどうちがうのか、を見ていきます。
*「~中に」と「~までに」は
どう違うのか、
をご覧になりたい方は
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ではではニゴでした。