「~かもしれません」話し手の気持ちを表す表現
「~かもしれません」の意味
●話し手の推測を表します。
「事実は正確にはわからないが、こういった可能性もある」
という意味です。
「~かもしれません」の形
●「~かもしれません」の形で注意すべき点は、
「な形容詞」と「名詞」です。
この表では、見ずらいのですが(すみません)、
元気(だ)、休み(だ)
のように、ナ形容詞と名詞は「だ」がとれます。
「~かもしれません」の注意点
●「~かもしれません」は疑問文にできません。
(例)×あした、先生はいらっしゃるかもしれませんか?
●「~かもしれません」は、話し言葉、書き言葉の両方に使えます。
話し言葉では、「かもしんない」「かも」といった
くだけた言い方もあります。
(例)あきちゃんは これ、好きじゃないかもしんない。
(例)これ、ちょっと、高いかも・・・。
「~かもしれません」の意味・用法
●万が一の可能性を心配するときに使います。
(例)地震の時、火災が起きるかもしれませんから、
地震保険に入っておきます。
●「~かもしれません」は、ある出来事が起こる可能性
について述べるときに使います。
その可能性が、かなり低いときには、
「ひょっとすると」「もしかすると」
などの副詞といっしょに使ったりします。
(例)このままだと、ひょっとしたら、合格できないかもしれません。
(例)もしかしたら、さっきの喫茶店に、財布を忘れてきたかもしれません。
「~かもしれません」の意味(1)悪いことの予想に使う
●「万が一の可能性を心配するときに使う」ことから、派生して、
(例)彼は 今日、来ないかもしれない。
(心の中では、「来てほしい」と思っている)
(例)このケーキ、私が作ったんです。どうぞ、食べてみてください。
おいしくないかもしれないんですが・・・・・・。
(心の中では、「おいしいといいのですが」と思っている。
話し手の心の希望と、反対のことに「~かもしれません」を
使います。
学生の誤用
(例)×私の作ったケーキ、おいしいかもしれませんが、
食べてみてください。
このような誤用が生じないように、
あまりよくないことが生じる可能性を予想するような、
導入例を必ず、練習しましょう。
<旅行に行くとき>
(例)雨が降るかもしれませんから、傘を持っていきます。
(例)寒いかもしれませんから、セーターを持っていきます。
「~かもしれません」の意味(2)いいことの予想に使う
(例)ひょっとしたら、宝くじに当たるかもしれません。
(例)だめでもともと、受かるかもしれませんよ。
「~かもしれない」は、
上記の例のように、幸運を期待する気持ちを表すこともあります。
このときには、「ひょっとしら」「だめでもともと」などの、
副詞を使ったりします。
「~かもしれません」の意味(3)可能性は50%?
(例)赤ちゃんは 男のかもしれません。
この例文を使って、可能性を50%と、言ってしまわないように気を付けましょう。
「~かもしれません」は、様々なことを予測し、
その中の可能性の一つを述べるとき、そして、
その可能性がかなり低いときに使います。
男のと女の子は、たまたま二者択一なので、50%になったにすぎません。
(例)彼は わたしのこと、好きかもしれないし、
嫌いかもしれない。
この例も、二者択一。
悪いことの予想に使うときは、心の中で反対のことを
思っていましたね。ここでも、「好きでいてほしい」
と言う願いが感じられます。
「~かもしれません」の意味(4)配慮表現
●「~かもしれません」は、時に、配慮表現として使われることもあります。
(例)A:う~ん、今日は少し胃がむかむかするなあ。
B:部長、きのうはちょっと飲みすぎたかもしれませんね。
Bさんは、本当は「飲みすぎだ」と思っているのですが、
部長に配慮して、「飲みすぎたかもしれません」と言っています。
ではでは ニゴでした。