説明表現「~んです」「~のです」(3)
このページは【説明表現「~んです」「~のです」(2)】の続きです。
(2)をご覧になりたい方は、コチラをどうぞ。
>>説明表現「~んです」「~のです」(2)
【説明表現「~んです」「~のです」(2)】では、
以下の(4)発見までお伝えしました。
「~んです」の意味・用法の分類
説明表現「~んです」(1)では、「~んです」の
大まかな意味をお伝えしました。
詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
>>説明表現「~んです」「~のです」(1)
ここでは、「~んです」を意味・用法で分けていきます。
(1)説明・理由を求める / 説明・理由を述べる
(2)主張する
(3)言い換え(補足説明をする)
(4)発見
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(5)命令
(6)非難
(7)思い出す
(8)先触れ
ここでは(5)の命令から、お伝えします。
(5)命令
(1)ほら!こっちを見るんだ。
(6)非難する(問いただす)
(1)アルバイトの時間でしょう。
まだ、メールしているんですか。
(2)授業をしている時間なのに、
どこをほっつき歩いているんだ。
(7)思い出す「~のでした」「~んでした」
「~のです」「~んです」がた形になった時の用法です。
(1)今日は漢字のテストがあるんだった。
(2)今日は子供のお迎えに行くんだった。
(3)田中さんは、今日会社を早退するんだった。
●(1)(2)(3)は、何かのきっかけ<前提>があって、
忘れていたことを、思い出しています。
●これから述べる
(8)先触れ、(9)前置き(10)依頼、の表現は
同じ意味用法ともいえます。
(8)先触れ(お願いするための先触れ)
今までは、まず、何かの状況<前提>がありました。
次に、その状況に心が動かされ、何かを言いたい気持ちが生まれます。
その気持ちを「~んです」を使って、述べていました。
①<状況(前提>) ⇒ ②「~んです」
(7)先触れでは、それが反対になります。
①「~んです」 ⇒ <申し出>
これは、人に物を頼むときに、よく使われます。
(1)先生、お話があるんです。
少しお時間をいただけませんか。
(2)先生、国から弟が来たんです。
学校に連れてきてもいいでしょうか。
いつもは、<前提>があって、その後ろに表れる「~んです」文が、
文頭に来ると、人は「えっ!?」と思います。
そこで、後続文には何が来るのだろうか、と心の準備をします。
先触れは、
「これから、次の文でお願いをします。心の準備をしてください。」
という、役割を果たしています。
(9)前置き
(1)今、ここで個展を開いているんですが、
よかったら、見に来ませんか。
(2)これから映画を見に行くんですが、
一緒に行きませんか。
これは、先触れと同じ働きです。
先触れは、「~んです」文を、言いきりにしていました。
前置きは、「~んですが、・・・・・・。」と、
「~が」節で、つないでいます。
これも、後件の文で、質問や依頼をするので、
聞き手に先に心の準備をしてもらうために、使います。
(10)依頼
先触れ、前置きと同じ働きをします。
(1)コンビニへ行きたいんですが・・・・・・。
(2)この漢字が読めないんですが・・・・・・。
これは、前置きの後件の文がない形です。
前置きとして、相手に
(1)「コンビニへ行きたい」
(2)「漢字が読めない」と、
今の状況を説明しています。
そして、「~が」節を使って、相手に依頼しています。
ではでは ニゴでした。