ニュースを使って(1)

ニュースを使って上級の学習者を教えよう

上級者にどうしてニュースが必要なのか

どうして上級レベルの学習者が
生のニュースを勉強する必要があるのか、

様々な理由が考えられると思います。

学習者自身の希望であることも多いでしょう。

その中でも、考えておいた方がいいことを
一つ、お伝えします。

日本語レベルが上級ともなると、
回りの日本人とのかかわり方は
他のレベルの学習者とは少し違ってきます。

上級者は、日本人から、
「日々のニュースを当然知っている」と、
暗黙裡に期待されています。

そこで、上級レベルの学生は、日常生活において、
日々のニュースが話題になることが多くなります。

学習者が充実した日常生活を送るためにも、
ニュースを学ぶことは、とても役に立ちます。

ニュース教材を使う学習者のレベル

生教材のニュースを使える学習者は
上級というよりは、その上のクラスが実際は適当と言えます。

ニュースを使える学習者の具体的なレベルとしては

1、N1相当の能力がある。
2、日本人と普通に話せる。
3、新聞も頑張れば自力で読める。

このくらいの実力がないと、
生教材のニュースを使うことは、難しくなります。

ここまでの力がない場合は、
事前の準備に、その能力差を補うための工夫が必要となります。

ニュース教材を使うときのポイント

1、学習者のレベル
2、クラスの人数

  学習者のレベルを考えることはとても大切ですが、
  クラスの人数も問題になります。
 
  少人数ならいいのですが、多人数の場合、
  どうやって授業をするのか、より、きめの細かい教案が必要となります。

  また、使いやすいオーディオ機器も必要となるでしょう。

3、ニュースの学習に使える時間

  ・例えば50分なのか、90分なのか。
  ・一度きりの授業なのか、連続して何回か行える授業なのか。

4、どのニュースを選ぶのか。

  どういったニュースを選ぶのかは、
  授業の目的によって異なります。
  その授業をすることによって、
  「どんな能力を伸ばしたいのか」
  これが、選ぶ基準となります。

以下のことなどを、頭に入れて選んでみましょう。

  ・学校のある場所の近くで起こったニュース。
  ・クラスの学習者の国と関連のあるニュース。
  ・この授業をする時期(季節)と関連のあるニュース。
  ・学習者が何に興味を持っているのか。
  ・そのニュースの社会に対するインパクト、重要度。
  ・そのニュースを知ることにより、日本の何が知りえるのか。
  ・そのニュースを知ることにより、学習者の生活にどんなメリットがあるのか。
  ・今行っている、他の教科との連動性はあるのか。
   (他の教科に応用できるのか)

などを考えてみましょう。

*ニュースの時間を連続して持てるのなら、
 さまざまなジャンルから選びます。

5、ニュースの長さ。

ニュースの長さを選ぶ基準は、
授業時間、クラスのレベル、クラスの人数、授業回数など
様々な要件を考慮する必要があります。

1分~1分半くらいにおさまる長さが
使いやすいと言えます。

6、聞く力から、他の力をつけることも考える

聴解力を伸ばすことだけを考えるのではなく、
どうしたら、他の力をつけられるのかを
考えていくことが大切です。
話す、書くといった授業展開も可能です。

他の能力を伸ばすことも考えた、授業をしてみましょう。

具体的な勉強方法については、ニュースを使って(2)をご覧ください。

>>ニュースを使って(2)

ではでは ニゴでした。

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