禁止「~てはいけません」
禁止表現「~てはいけません」
例(1)未成年者は、お酒を飲んではいけません。
「~てはいけません」は、禁止の意味を表します。
例(1)は法律、規則に違反することを禁止しています。
例(2)今は、大きな声で話してはいけません。
例(2)は、個人的に禁止しています。
例(2)は、直接相手の行為を禁止するので
目上の人には使えません。
例(2)の時には
親→子供、教師→学生、上司→部下
などの場合に限られます。
授業の時には、この点をきちんと指摘する必要があります。
許可を求める表現「~てもいいですか」
許可を求める表現には
(1)公式の許可を求める
(2)相手にとって差し障りがあるかどうかを尋ねる
に分けました。
詳しく知りたい方は、コチラをご覧ください。
>>許可を表す表現「~てもいいです」
(1)公式に許可を求められた場合の不許可の答え方
A:この美術館で写真を撮ってもいいですか。
B:いいえ、撮ってはいけません。
(2)個人的に差し障りがあるかどうかを尋ねられた場合の
不許可の答え方
A:(あなたの)写真を撮ってもいいですか。
①B:いいえ、撮らないでください。
②B:すみません。ちょっと……(困ります)。
(1)公式に許可を求められた場合の不許可の答え方は
「~てはいけません」
(2)個人的に差し障りがあるかどうかを尋ねられた場合の
不許可の答え方は
「~ないでください」あるいは
「すみません。ちょっと・・・(困ります)。」などを用います。
「~ないでください」は、
依頼の形をとっていますが、禁止表現です。
時には、かなり強い印象を受けます。
そこで、個人的にやめてほしいときはには、
「すみません。ちょっと・・・・(困ります)。」
のように、答えた方がいいですね。
●日本で暮らす学習者は、よく日本語が理解できていないうちに、
アルバイトを始めたりと、日本社会の中に入っていかなければなりません。
そこで、できるだけ、日本人に好印象をもってもらえる
応答の仕方を、指導していく必要があります。
本当は、好人物。
なのに、日本語の応答の仕方が、よくなくて、
誤解されてしまう。そんなことのないように、
気を付けましょう。
「~ないでください」依頼の形を使った禁止表現
●禁止表現「~てはいけません」は
一般的に、法律、規則、道徳、マナーについて、
禁止するときに、多く用いられます。
とても強い表現ですので、使い方には注意が必要です。
そこで、
●「~ないでください」(依頼の形を使った禁止表現)が、
日常的にはよく使われます。
「~ないでください」の最近の使われ方
例(1)芝生に入らないでください。
例(2)フラッシュを使わないでください。
上記のように、ルールとして禁止されている場合でも、
禁止「~てはいけません」を使わずに、
「~ないでください」の表現が好まれるようになっています。
禁止するよりは、「相手に協力を求める」表現の方が、
やわらかく、耳障りにならないからだと思われます。
●「~ないでください」依頼の形を使った禁止表現を
詳しく知りたい方は、コチラをクリックしてください。
>>依頼・禁止表現「ないでください」
命令形の禁止表現
例(1)泳ぐな!
●危険を知らせるような場合には、
命令形を使った禁止表現がよく使われます。
ではでは ニゴでした。