「みんなの日本語」と「~ている」表現(4)
「みんなの日本語」第22課
(例)私はあのメガネをかけている人を知っています。
(4)着脱の動詞 + ~ている
●あの黒い帽子をかぶっている人は 山田さんです。
●キムさんは 今日青いネクタイをしています。
これは、「結果の状態」に分類されます。
「みんなの日本語」第28課
(5)習慣(反復・継続)
(例)毎朝ジョギングしています。
「~ている」形を「毎日、よく、時々、~ごとに」のような、
頻度を表す言葉と一緒に使うと「習慣」を表します。
しかし、「みんなの日本語」第28課の練習A
休みの日は テニスをしています。
休みの日は テレビを見ています。
休みの日は 絵を描いたり、買い物に行ったりしています。
ここには、頻度の副詞が入っていません。
ただし、例文をよく見ると、
休みの日は(いつも)テニスをしています。
ということで、「いつも」の意味が隠れています。
習慣の「~ている」表現を導入するときは、
頻度の副詞を入れましょう。
学生にとっては、その方がずっとわかりやすくなります。
習慣の「~ている」のように、「~ている」表現は、
目の前の行為ではなく、趣味、日課、のような、
日常的に続けている行為も表せます。
「みんなの日本語」には ない分類
●日曜日は息子と釣りに行っています。
これは、釣りをする場所に行って、そこにいる、と言う意味です。
「結果の状態」に入ります。
「行く、来る、帰る」+「~ている」の形は
学生にとって、意味のとりにくい表現です。
「みんなの日本語」では、この項目を勉強する課はありません。
しかし、なかなか定着しない表現なので、この項目を別にたてて
教えた方が、学生にとっては、わかりやすいと思われます。
「行く、来る、帰る」+「~ている」の意味
(例)母は今私の家に来ています。
父は今アメリカに行っています。
キムさんは今韓国へ帰っています。
(例)では、「母は私の家に移動し、その結果今私の家にいる」
ということを表しています。
これは、瞬間動詞の「~ている形」が、
変化の結果の状態を表すことと同じです。
「来る」は「動作主の位置が変化する」と言えます。
つまり、変化した結果(=私の家に来た)の
状態(=家にいる)ということです。
●瞬間動詞について詳しく知りたいときは、コチラをクリックしてください。
>>継続動詞・瞬間動詞・状態動詞・第4種の動詞
●これは「行く、来る、帰る」だけでなく、
移動動詞でも同じ意味を表します。
「移動動詞」 + 「~ている」
(例)●部長はベトナムへ出張している。
●A:お母さんは?
B:今、出かけています。
●マリアさん、小包が届いていますよ。
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>>「みんなの日本語」と「~ている」表現(3)
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ではでは ニゴでした。