問題クラスの解決方法とは
問題クラスとは?
今年(2016年)、とある日本語学校から、
問題のあるクラスの解決を頼まれました。
新入生のクラスです。新入生なのに
いったいどんな問題があるのだろう、
と不思議でした。
行ってみたら、「う~ん、困った!!」
大変な問題です。
24人の大クラス。
人数も多いけれど、その半分が上から落ちてきた学生なのです。
新入生のクラスと聞いていたのに、半数はすでに
その学校で6カ月も学んできた学生です。
何度落ちたの?
ところがです。落ちたのは一度だけだと思っていたのですが、
よくよく聞いてみると、
二度落ちている学生が7人もいるのです。
えーーー! 一体、何回、どのくらいの期間、
初級を勉強しているの?
ひらがなが書けないって本当?
そして、6か月勉強した学生の中には、
4人もひらがなさえ書けない学生がいるというのです。
どうして????
どうして、6か月も勉強してきたのに、
ひらがなさえ書けないのだろう・・・・・・
わからない・・・・・・
久しぶりの初級クラス
久しく初級クラスは教えていませんでした。
数えてみたら、4年ぶり。
4年ぶりの初級が、このクラスか!
手ごわい。強敵です。
中国マフィア
みなさんは
蛇頭(しゃとう)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
チャイニーズ・マフィアと関係のある組織で、
日本のやくざのようなものでしょうか。
27、8年前のことです。
受け持ったクラスが、全員蛇頭のメンバーでした。
福建省からきた方々で、クラスの5分の4が「林さん」でした。
今回のクラスは、これに匹敵するくらい、
難しいクラスだと思われます。
とりあえず、授業だ!
いくら考えても、妙案は浮かびません。
とにかく、既成概念を持たないことが大切、と思い、
どの学生が新入生で、どの学生が落ちてきたのか、
それはあえて聞かないで、初日の授業を行いました。
授業を行ってみて
私は緊張しやすいタイプです。
こんなに長く教師をしているのに、
授業の前は、いつも汗で手のひらがびっしょりです。
「大丈夫、大丈夫、これだけ準備したのだから、
今日の授業はうまくいく」
心の中でおまじないを唱えながら、大きく深呼吸。
そして、にっこり微笑んでドアを開きます。
「おはようございます。」
さあ、戦闘開始です。
私だけのアドバンテージ
私は学生の皆さんと、全員初対面。
そして、学生の皆さんから見れば、
おかあさん、あるいはおばあさんと同じ年代です。
どんな学生さんでも、年の差が大きいので、
あまりやんちゃなことはできません。
その点、若い先生は、クラスコントロールが大変かもしれませんね。
でも反対に、学生の「のり」についていけない。
学生の興味津々なことから、遠く離れてしまっています。
今日から、学生の皆さんに、たくさん教えてもらわなければ。
お知らせ
これから、少しずつ、このクラスの実況中継をしていこうと思います。
問題クラスだからこそ、挑戦のしがいもあるし、
失敗を報告することで、
誰かの役に立つかもしれません。
途中で
刀折れ矢尽きないように、しっかりしなければ!
ではでは、ニゴでした。